4月から毎月一回参加している、「オンライン伊丹坂読書会」
6月のテーマは「旅」でした!
旅と言えば! 温泉ソムリエとして、この本を読んでご紹介しました。

「温泉失格」著者・飯塚玲児さんとの出会い

飯塚玲児さんは、「旅行読売」元編集長。温泉ソムリエアンバサダー、紀行作家、写真家、温泉ライター、温泉観光士、高齢者入浴アドバイザー協会認定講師、温泉入浴指導員、日本酒ナビゲーターなどご活躍されています。

わたしは、2017年3月に、オンラインで「温泉ソムリエ」の資格を取りました。
同年6月に一泊二日の草津温泉に泊まる温泉ソムリエセミナーに参加。
この懇親会で、飯塚玲児さんにお会いして本を購入、サインもいただきました。

この時の様子は、こちら↓↓
温泉ソムリエ|中部、東京オフ会、温泉観光士、温泉観光実践士、温泉ビューティー他
https://yumelog.com/onsensommelier/

実はこの時は読んでなくて、この読書会でテーマが「旅」と聞いてピンときて読みました。

源泉かけ流しとは何なのか?

この本には、【そもそも源泉かけ流しとは何なのか?】が書かれています。

過去、報道にもありましたレジオネラの問題や、循環との違い、加水・加熱・消毒、そして清掃についてなど、様々な基本的な根本的な疑問を…。

北は北海道、南は九州まで、温泉に詳しい専門家(温泉評論家、分析機関)や、
機械のメンテナンス会社、昔のライバル誌(旅の手帖)など、取材しています。
温泉施設に掃除の回数や源泉かけ流しについてのアンケートもとる徹底ぶり。

源泉かけ流しであっても、
一か月に一回しか掃除しない、お湯を入れ替えてないという事実!
安全で、安心出来る、清潔な「真の温泉」って何だろう?

…という疑問符からの、あえての「温泉失格」という題名にされたなど、まとめてあり、なるほどと頷けます。

ココだいじ!キーワード

感想を書くと、本の内容になってしまうので、キーワードのみ以下、整えました。

・一時間で一回湯が入れ替わる理想的な温泉は全国で一割程度
・源泉は、上を滑って落ちてゆく。冷めたお湯が下に沈んでゆく
・最初は透明で、空気に触れて酸化して色が変化してゆく温泉もある
・熱いから加水、少ないから加水した時点で、温泉の成分が変わることもある
・低いから加温したり、消毒した時点で、温泉の成分が変わることもある
・源泉かけ流しであっても、掃除をきちんとしていなければ、不潔になることもある
・循環濾過であっても、きちんと掃除していなければ、レジオネラ菌は増殖する

意外な事実と原点回帰?

実験の様子や専門家からの詳しい見解が書かれているので、
”厳密的なことを言うと難しい” に尽きます。
言葉だけで全てが一緒なのではなく、
各温泉、特色・特徴が違うという事例も、きちんと紹介されています。

意外だったのが、
・施設側の人が、自分の温泉の特質をわかっていない、業者任せのところもある
という事実。

そんな温泉施設があるんだなというのが、驚きでした。
わたしは温泉ソムリエだから、温泉に愛着や思いもあるけれど。
普通に働いているバイトさんだと、仕事をするのに一所懸命で、温泉自体のメカニズムや、大切なことなど、興味関心から外れている場合もあるんだなと理解できました。

温泉の専門家皆さん、そして、飯塚さんも
・自分とこの「温泉への愛情がない」のが、一番問題
と言及しています。

改めて「温泉失格」の題名に込められた、飯塚さんはじめ、温泉ソムリエや、温泉が好き、旅が好きな皆さんが「そこに行きたい訪れたい理由」とは、そもそも、何なのか?

原点に立ち返るなら、温泉そのものの大自然の魅力プラスアルファであり、
見える部分と見えない部分の努力、創意工夫が、これからも大切だなと痛感します。

憧れ!温泉と美味しいものと「人との出会い」

この本は、「旅行読売」元編集長という経験と肩書きを活用して、
温泉関係の人とのつながりもフル活用して、
ありとあらゆる自分の疑問を、質問し、取材している。
お話を伺って答えていただいたことを、丁寧に本にされて、
結果、温泉や旅好き、温泉ソムリエ皆さんが読んで価値あるものになっています。

素晴らしく憧れの本であります!!!
自分の活動実績と、人とのつながりで、一冊本が書けてしまうって最高じゃないですか!

しかも、自身と皆さんの謎を解いているのです!
当時、話題に上がった事件の当事者さんや、ライバル誌だった雑誌の編集長からも回答いただけるなど、到底無理そうな高い難題を超えています。
飯塚さんの「お人柄」の良さ、信頼関係の深さが読み取れます。

最後に、とても良いなあと思ったのが、
「”旅”という字は、方角の「方」に、人が三人くっついてる、という字。
 温泉と、おいしいものと、人との出会いを求めて旅に出続けている」
「作務衣で雪駄、五厘刈り、お坊さんのようないでたちで、全国の温泉地に行く。
湯船の中でも、温泉街の居酒屋のカウンターでも、見かけたら、気軽に話しかけてほしい」

この文章には、ほっこりした気持ちになりました!
強面な、怖そうな外見、第一印象とは裏腹な、素朴な人の良さが現れていて、
「あ、サイン貰って良かった」
(そこ?という突っ込み、ありがとうございます)
「旅の恥は、かきすて、世は情けだなあ」と、しみじみ実感しました。

旅したくなりました!

読書会の参加者の方が「旅と旅行って違うよね!旅したい」とおっしゃってました。

考えると、「旅行」は、行先、工程が決まってる感じがします。
「旅する」だと、大雑把には決まってるけど、目的も内容も自由に行き当たりばったり、その時ご縁があれば、つながる、広がる感じです。

今回、「温泉失格」の本をご紹介したら
「温泉行きたくなりました」というお声や「オススメの温泉ありますか?」
など聞かれました。

温泉ソムリエの一員としましては、
GoToキャンペーンから東京が除外されましたけども、
旅できる方は、ぜひ、旅に行ってください。
行ける方は、ぜひ温泉に入って、手足を伸ばして、身体と心をリフレッシュ、リラックスしてくださいね!

温泉は、グルメと同じ。
湯♨に入ってみなければ、わかりません。
そのお湯も、地球から湧き出た自然のものなので、時間や昼夜、天気や環境で、全然違う、日々刻一刻と変わる、同じということが無いものなのです。

ご自身の素の肌感覚を、大切に。
好きだなあと思える温泉を、ひとつでもふたつでも、お気に入りと出会えるのを願っています。

旅に出て、温泉つかり、「ありがとう」

旅先の人や自然(温泉含め)との出会いと、ご自身のご家族と、ご健康。
そして自分自身に「ありがとう」とねぎらって!♨😊

温泉ソムリエアンバサダーの飯塚玲児さん、素敵なご本を、ありがとうございました!

飯塚玲児さんのブログ 
https://ameblo.jp/lazyoffice

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